いつかこの話題に触れてみたいと
かねがね考えておりました。
おそらくこのブログの読者さんにも
けっこう既婚者が多いのではないかと思い
いかに既婚ゲイが自己矛盾を抱えながら
生きていかねばならぬのかを
代弁してみたいと思ったからです。
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そもそもこの問題の核心は
「結婚制度」というものが家庭を守るために
他者との親密な交わりを断ち切らねばならぬという
制約をもつ性質のものであることに由来しています。
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それはゲイであろうがノンケであろうが
等しく定められた結婚というものの誓約であって
たとえ妻以外に交わった相手が男だったとしても
それは「不倫」の誹りを免れないかと思います。
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したがって既婚ゲイは
妻となる女性に心身の危害を及ぼさないよう
細心の注意を払うことがまず求められます。
一方でゲイとしての性的なはけ口を
人として生きる道に抵触しない範囲で模索します。
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既婚ゲイがどこまでやってよいのか
その線引きはケースバイケースで
一律ではないかもしれませんが
無制限ということはないと思いますし
良識的に考えた範囲内での「遊び」に
とどめておくことが「両立」の秘訣です。

しかし一方でなぜそこまでの負債とリスクを背負ってまで
結婚したのかというのには、動かし難い理由があります。
それは、たとえゲイだとしても
人並みの家庭や自分の子どもがほしかったのです。
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今ならば同性婚が認容されつつある時代ですが、
ごくごく平凡でささやかな幸せを希求したからこそ
敢えて「普通の」結婚という選択肢をとったのです。
このこと自体は非難されるべきことではないかと思います。
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さて、既婚ゲイがうまく世渡りしていくには
およそ2つの方向が考えられます。

1つは、自分にも相手にも正直に生きたいとしたら
カミングアウトするという手があります。
まずは自分のおつきあいする同性相手に対して
自分は既婚者であることを隠さずに話します。
これは比較的受けいられやすいかと思います。
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しかし、一方で奥さんに対し
自分がゲイであることをカムアするのは
一か八かのリスキーな賭けとなります。
異性の唯一の理解者となり支えてくれる場合もありますが
相手も自分も、越えがたい煩悶を背負い
いざという時に危機的な展開となるおそれがあります。
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そこで、もう一つの方向として
奥さんには絶対にバレないように立ち居振る舞い
自分がゲイだという秘密を一生隠し続け
墓場まで持って行ってしまうという手があります。
大概の既婚ゲイは、おそらくこの安全無難な策で
乗り切ろうとしているかと思いますし
案外それでうまくやってるケースが多く見られますが
引き換えに相手も自分をも欺き続ける一生を
背負うことになります。
果たしてそのような隠匿人生を
末永く持ちこたえられるかどうか…
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僕の属する「既婚ゲイ」とはそういった
内部矛盾を抱えた一生を送るひとつの種族です。
ただ、その生き方が幸せか不幸かは
人の眼で判断されるよりも
自分自身の手で探っていくよりほかはありません。
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とりあえず僕は今、幸せだと
自分では思うことにしています。

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