自分が中学三年生の時に確か
夏目漱石の「こころ」で読書感想文を
書いたんですが、当時どうしてこの小説に
こんなに惹かれたのか分かりませんでした。
でも、物心ついてから、もう一度「こころ」を
読んだ時、これって男同士の究極の愛を描いた
作品ではなかったか、とひらめいたんです。
それでは、あらすじに沿って「こころ」にみる
男同士の愛について暴露したいと思います。
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まずは第一章で、主人公の「私」は
とある場所で「先生」と偶然出会い
突然恋に落ちたように惹かれていきます。
さて、その場所とはいったいどこでしょうか?
三択でお答えください。

 A.大学の講義棟    
 B.由比ガ浜の海水浴場
 C.新宿二丁目のゲイバー

迷わずCと答えたあなた、
はい初対面のオレと、とことん付き合いましょう。
正解はB、明治時代とは思えぬ、粋な海水浴場です。
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あてもなく海浜をさすらう大学生の私の
最初に目に留まったのは、先生のお連れの
西洋人の男性でした。彼は猿股一つで、
すっくと私の前に立っていたのです。
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やがて「私」は、西洋人を傍にはべらせている
「先生」の存在にも興味をもちます。
私は憑りつかれたように来る日も来る日も
先生を追いかけ、一緒に海に入ったり
脱衣所で包み隠さず、裸の付き合いをしながら
先生との距離を次第に縮めていくのです。
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私は初対面から先生を「先生」と呼んでいますが
実は先生はそれほどご年配ではなかったようです。
もしかすると、かようなナイーヴな年上の男性だったかも。
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その後私はいつしか先生から苦悩を打ち明けられる
唯一無二の理解者となっていくのですが、
第一章で語られた私と先生の師弟愛は、第二章以降で
「第三の男」の出現により根幹から揺さぶられます。
ここから先の話は次号にて触れたいと思います。
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この夏、僕も年甲斐もなく
海水浴場でステキな出会いでもあるといいのですが…
2016-8-7-2
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